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北海道は、そろそろ二学期が始まるようです。

30年以上も前のお話です。

H君は、控えめですがニコニコ笑顔で穏やかな小学3年生。

    一学期の成績表を見たお母さんは、
    (二学期は、こことここを頑張ってね。)と
    言いたかったそうです。

それでも、その気持ちをのみ込んで、お父さんの帰りを待ちました。

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帰宅したお父さんは、H君を呼び
「頑張ったところを教えてくれる?」と聴いたそうです。

    一瞬目を開いたH君は
    「・・・体育、元気にやった・・・忘れ物も気をつけた・・・」

それを聴いたお父さん
「そう!元気に体育やったんだね! 忘れ物も気をつけたんだ。」とにっこり。
H君も本当に嬉しそうに、ますますニコニコ笑顔。


    離れて聴いていたお母さんは
    (私もお父さんの子どもで生まれたかった・・)と
    しみじみ思ったそうです。


このお父さんは、H君をdoingの相対的な物差しで評価するよりも
かけがえのない存在beingとして受けとめ接したのですね。


当時、私はdoingbeingという言葉も概念も
知りませんでした。

   お話してくださったお母さんの率直な温かさや
   お父さんのやさしい強さが心に残り
   今でも心打たれる思いが湧いて来ます。



(2018.8.24たかはし・りつこ、中標津カウンセリング心理カウンセラー=北海道中標津町)





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